明日(木曜日)は、主婦の身である私にとっては唯一のクリスマス・パーティーの日。
ウォーキング・クラブのメンバー(15人)が集い、近場のパブでお決まりのクリスマス・ディナーを食べ、ワインをたっぷり飲んで、周りのお客の迷惑も顧みず大声で笑うは喋るはの大騒ぎをする日なのだ。 今年で3回目の参加なのだけど、毎年毎年その食事内容の悪さ(グループは、“量より質!派と“つべこべ言わずたっぷり持ってこい!!派”にくっきり分かれている。どういうわけか、たいてい量重視派の意見を元に会場とメニューが決められるようだ。私はもちろん質重視派)や費用(ワイン代は割り勘なので、のん兵衛のイギリス人女性相手ではどうしたって不利)に、正直なところ気が進まないイベントなのだけれど、そこはほれ、人付き合いってことでグっと我慢して4時間のお勤めを果たすわけです。 で、ここで宇野千代さんの人生指南から。 嫌な事には自ら進んで取りかかりなさい。あたかもそれが好きな事のように、自分をだましてやってみるのです。 パーティーの日が近づくにつれ、なんとなく体調も悪いしうんざりしてきたので、ここはひとつ宇野さんのアドバイスに従って美容院へ行くことにした。 髪型をバチっと決め、賑わう街へパーティー用の衣装を探しに行きましょう! うひゃ~、すんごい人出!!!!! 不景気だなんだとは言っても、やはり12月。 クリスマス・ショッピングと思われる買い物客でオックスフォードのメインストリートは端から端まで人で埋まっている。 実は、イギリス政府は現在の“経済危機”を乗り切る暫定的対策として、前代未聞の『消費税引き下げ作戦』を取る決定をしたばかり。 でも、ちょっと算数のできる人ならば、17.5%の消費税(と言うか正式には付加価値税です)が15%に下がることで、一体どのくらいの“お得な買い物”ができるのかはすぐ分かると思う。 “文科系一筋”で生きてきた私なので、人様の計算能力を云々する立場ではないのだけど、そんな私でさえギョっとするほど算数ダメダメな人が多い国イギリス。国民は単純に「わ~いわ~い!!値下げ値下げぇ~!!」というリアクションをしてしまうらしい。 そうとしか思えない、あの人波は。 現実には、店に入ってみるとそれほど大幅な値下げはまだまだのよう。 やはりこれは伝統的に、12月26日の全国一斉大セールの日を待つという傾向が強いのかもしれない。 それでも、通りかかった某スポーツ衣料量販店のウィンドウには『95%OFF!!!』と言う文字が。おいおい。そこまで本当に値下げするなら、いっそ無料で配ったらいいんじゃないのかい? でも、このポスターを近寄ってよく見ると、95の数字にオーバーラップするようにちいさ~く「Up to(最大限の意)」と書いてあった。やっぱりね。 私のパーティー用衣装のお買い物はどうなったかと言うと、収穫ゼロでした。 私の観察したところ、イギリス人女性達がパーティー衣装に求めるのはこの2点。 1.胸ぐりが思いっきり開いていて、谷間を大衆にさらせること 2.体にぴったりフィットしていて、胸の形・大きさを大衆にさらせること 冬場は首周りが開いている服は一切着ないので、1の条件はNG。 2にしても、もともと上半身が貧弱なので一番小さいサイズを選んでもあまり効果がないのでこれもNG. そんなわけで、1時間ほど何軒かの店を見ているうちに、バカバカしくなってきた。 「もういい。古い毛玉のついた黒のタートルを着てけばいい」とつぶやきながら、ボーダーズへ向かう。まっすぐ“Crime”の棚へ行き、スペンサー小説シリーズの中でまだ持ってないタイトルが入荷してないか探してみた。 やはり神は私を見捨てなかったみたい。一気に3冊お買い上げ。 そのまま階下へ行き、CDのセールの棚を検索。ここ数カ月、家事をする際のBGMにカントリー・ミュージックを聴くことに凝っていたので、Dixie ChicksのCDを探していたのだ。ありましたよ、丁度欲しいなあと思っていたのが£5になっている。 いい加減人波にもまれるのも、人波を目にするのもくたびれて、家に着いてお茶とアップルタルトで遅い昼食を取った。あー、家はいいなあ。田舎町はいいなあ。 夫が在宅仕事をして家にずっと居てくれたわりには、パールはずっと私にくっついて離れない。私が軽食を取る間も、じぃーっと目を離さない。 寂しがり屋だなあ。もうちょっと大人にならなくちゃね。 人間のお母さんは何処行った? 骨をしっかり抱えてじっと待つ私 いつ帰ってくるんだろ。 Top▲ |
by mini_robin
| 2008-12-04 05:39
| 飼い主日記
|
by Animal Skin |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||