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不健康な自分とどう付き合うか
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前回のブログでは、予想以上の数のコメント&お見舞いの言葉を寄せていただいた。
やはり、外国暮らしをしていく上で何よりもつらいのは病気になった時で、皆それぞれの国のそれぞれの医療事情の中でなんとか“サバイバル”しているようで、改めて「何のかんの言っても日本は恵まれた国なんだなと」と言う思いを強くした。
同時に、「みんな色々大変なんだなあ、私だけじゃないんだよなあと」ちょっと元気つけられました。この場を借りて、どうもありがとう!と大声で言わせていただきます。m(_ _)m




少しこの話題を引っ張らせてもらえば、先週の木曜日に2回目の診察があり、正直言ってphysiotherapistに対しての私の信頼はさらに下降線をたどりつつあるのです。
何よりも、初診時に下した彼女の診断を言葉通り受け取り、彼女のアドバイスに従って指示された運動を指示された通りに続けていたというのに、ちっとも良くなるどころか症状は悪くなるばかり。
こまめにつけたリハビリの記録ノートに目を通し、私のこの1週間の経過報告を聞きながら、彼女の表情がだんだん硬くなってくるのがなんとなく分かった。また前回のように足をあっちに引っ張り、膝頭をギューギュー押したりしながら、「ふーん....?」を繰り返す彼女。
明らかに彼女の頭の中で「だいたいどこも腫れてもいなし、ひとまず歩けるんだから、どうしてこんなに痛がってるのよ!」という怒りの声が響いているのがこっちに聞こえてくるようだった。

散々、あーでもないこーでもないと足をひねくり回し(これはかなり痛みを伴った。おかげで、その後はすっかり体力も気力も消耗して何もできなかった)彼女はこう言い放った。
「たぶん、リハビリの運動をやり過ぎたのね。回数をもっと少なくしましょう」だと。
4つのリハビリ・エクササイズを「一日に数回やるように。主婦なんだから(この辺のメンタリティーがいかにもイギリス人女性だと思う。主婦ってのは暇でTVを一日中見ているとでも思っているらしい)時間の余裕もあるんだし」とほんの1週間前に言ったはずなのに。ついでに「あなたのようにもともと健康で活動的な生活を続けてきた人は、ちょっと筋肉を怠けさせると極端に逆効果が出るものなの。だから使ってなかったその右足の筋肉をもっともっと鍛えなおさなくは」というような事をのたまった彼女。
それがこの180度の転換。

挙句の果ては「ヘルシーな食生活をしている?ちゃんと食べている?あなたやせ過ぎているんじゃないかしら?」と、なんだかもう苦し紛れと言うかなんと言うか....。
世界でも悪名高いイギリスのフットボール(サッカー)サポーター達が歌うフレーズの中に、“なにやってんだか訳分かんねぇなあ”的なプレーをする相手チームの選手に向けた、こういうのがある。
You don't know what you are doing! You don't know what you are doing!!

私の頭の中ではこのコーラスが怒涛のように響いていた。それがきっと顔に出ていたのでしょう。ふとphysiotherapistがこう尋ねた。「あなたの気持ちの中に、何か疑いがあるんじゃない?」
何しろ私、2枚舌とか偽善とかがもう根っから大嫌い。その性格が災いして日本で会社員をしている頃はそれはそれはたくさん敵を作ったものである。
「へ?それってストレスって意味ですか?」と私。
「そうじゃなくてね、何かこの症状のことで心配している事があるとか....」

イギリス暮らし10数年のおかげで、すっかりシニカルになった私は「そんな事ないですぅ~!」と答えるほどイノセントではない。それでも『あんたねえ、毎週まったく違うアドバイスをされて、挙句の果ては食生活がどうこうと言われたら、誰だって“何やってるかちゃんと分かってんの?”って気持ちになるっつーの!!』という言葉をぐっと飲み込んでから、やや伏せ目がちにしてこう言ってみた。
「ひょっとして、何か違う病気が隠されているんじゃないかなっていう心配はあります」
「例えば?」
んー、ここは思い切りシリアスに装った方が、たぶん迅速に妥当な検査をしてもらえるんじゃなかろうか?とすばやく計算する私。
「Tumour(腫瘍)ですね」

泣く子も黙るこの言葉。
ありがとう、ウッディ・アレン。あなたの映画を何本も見ているうちに、この手の単語はささっと口をついて出るくらいにしっかり脳細胞に記憶されているのだ。
そして黙り込むセラピスト。
しばらく考えこんだ彼女は「じゃあ、こうしましょ」と切り出した。
「あなたのGPと相談してみましょう。たぶん血液検査を受けてもらいます。その結果を見てから、GPと再度話合って今後の治療法をどうするか決めることにしましょう」
「OK」とそっけなく返事をしつつ、心の中で小さく「YES!」と拳を握る私だった。

やれやれ、これでようやく次の段階、つまり“他に何か異常はないかという不安材料を検査でまず打ち消していく。それがクリアしてから、初めて適切な治療もしくはリハビリを受ける”という、日本なら素人さんだってすぐに思いつきそうな治療方針に辿り着いたというわけである。

ちなみに、徹底的に方向転換されたリハビリ・エクササイズの効果はまだ出ていない。
今朝も短めの散歩にパールを連れて行ったのだけど、でこぼこの田舎道を20分ほど歩くだけで、膝周辺そして向う脛の骨の辺りがズキズキと痛むのだ。
だんだん、“調子の悪い私”というものに嫌気がさしてきて、こうしてブログのネタにでもしないと、気持ちがずずーんと塞ぎこんでしまう。

悪い事は続くと言うか、昨日は一日中気分が悪くせっかく夫が作ったカレーもほとんど残してしまった。吐き気がして、とてもじゃないけど喉を通らなかったのだ。
そんなわけで、今日は日本から送ってもらった胃薬を服用しつつ、朝からスコーンを一個、昼はパンケーキを一枚焼いて食べるという、なんとも情けない食生活を続けている。当然体に力も入らず、ブログをアップしつつぼんやり過ごす秋の日曜日である。

皆さん、健康が何よりですよぉ~!

食欲が無くなるって、どんな感じですか?
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ベーグル!!!!
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うひゃ~
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はむはむはむ.....
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Top▲ | by mini_robin | 2008-10-27 00:28 | 飼い主日記
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