今日はその詳細報告を書きます。「他人の健康の事なんて関心ないもんね」という方には、長すぎるし退屈だと思うのでパスはご自由にどうぞ。 実は、3年前にブログを休止する数カ月前に、NHS(イギリスの医療制度)の体制の悪さのせいで誤診にあい、かなりひどい目に遭ったので、今回もなんらかの必要性が出てきた時の為の自分用の記録のつもりで書き残しておきたい、というのが今日のブログの目的なものですから....。 9月のこのブログに書いた右足の大腿四頭筋の状態がどうにもすっきりしなかったので、GP(イギリスでの掛かり付けの医師の俗称) にアポイントメントを取ったのが先々週のこと。 そしてGP自らが「僕はこういう分野は専門じゃないから」と認め、physiothrapistを紹介された、というわけです。(ちなみに、急を要する人やNHSのサービスのクオリティに猜疑心を持ち、尚且つお金の余裕のある人はこの段階でプライベートの病院へ行くという選択をするのですが) 本筋に入る前にちょっと脱線ですが、こういうシステムの成り立ち自体がNHSの弱点(というか欠点)の一つをまさに如実に表している例なわけですね。 つまり、「どうせ診ても分からないのに、なぜわざわざGPにまず診てもらってからじゃないと、physioの診察を受けられないんだよ。こっちだって忙しいんだから!」というのが多くの人の意見だと思う。でも、これがNHSなんですな。 症状の重い軽いに関わらず、まずはGPを通らないと何処にも行きつかないわけです。 私の今回のケースのように、すでに数か月間症状を抱えていて「まあ、この先数週間治療が遅れたところで、たいした大きな違いはないだろうに」と悠長に(というか、辛抱強く)構えていられる余裕のある人はいい。 でも、これがすでに痛いとか苦しいという症状があったり、もしくは内臓関連の病気の疑いがある場合などで検査を急がないと一命に関わるかもしれない!なんていう場合は、これは言うまでもなく悲劇である。そして多くの人が、検査の順番を待っている間に亡くなったりしてるわけですね、この国では。 と、ちょっと暗いトーンに走ってしまいましたが、とにかくそのphysiotherapyに行ったのが先週の事。 そこで1時間ほどあれこれ検査(と言っても、理学療法士が私の足をあっちに引っ張ったりこっちに引っ張ったり、片足立ちをさせられたりという、非科学的な検査)をして、「痛む方の筋肉を休ませてしまっていたのが良くないみたい。このリハビリ・トレーニングを続けて弱った筋肉を鍛えてみましょう」という診断を受けた。 “すでに痛みがある筋肉をサポートする為に、更に同じ足の別の筋肉を鍛える”という理論が私にはいまいち「え?」という感じがしたのだけれど、なんせ相手はphysiotherapistで私は一介の主婦。ここはひとつ引き下がって「へーへー」という感じで彼女の説明を聞き、前回パールのおもちゃとして登場したwobbly cushionを引っさげて帰って来たというわけだった。 その日から、彼女の「今まで通り、普通にエクササイズでもヨガでも犬の散歩でも続けて構わない」という言葉を 今まで足の事が心配であえて短めの距離を歩くに留めたパールの散歩も、以前のような一日4-5マイルを目指そうと少しづつ距離を伸ばし始めていたのだった。 そんな努力を続けほぼ10日。 最初の数日は、気のせいかあの膝の周辺にいつも感じていた鈍い痛みがあまり感じられなくなった(ような気がした)。 「わー、ほんとだ。単に筋肉が弱っていたんだ。やっぱり専門家の意見は聞くもんだなあ」と、散歩の時もあえて右足をせっせと使うように心がけたりしていた。 ところが、である。 昨日、「よし、そろそろ上り坂をのあるルートを歩いてみようかな」と思い立ち、天気もいいのでこの村の名を掲げたW(この村の名) Hillをぐるりと一周するコースを久しぶりに歩いてみた。美しく色付いた林を通り抜けながら晩秋の新鮮な空気を思い切り吸い込み歩くこの気分よ.....。と思っていたら、「い、痛いかもしれない、これ」。 足を踏み出す度に、右足の膝の奥の方で何かがズンズンと鈍く突き刺さっていくような痛みがあるのだ。 physiotherapistにはあらかじめ「運動をした後、痛みを感じたとしてもそれが1時間位で治まるようなら心配する必要はないから。もし痛みが数時間続く場合は、更に症状を調べていく可能性も考えられるんだけど....」と言われていた。だから「きっとそのうち治るだろう」と自分に言い聞かせ、何もなかったように家事に取り掛かったのだ。 数時間後、2階に何かを取りに行き階段を降りようとしたら突然膝が固まってしまったような感覚があり、「あれ?」と思いつつもそのままステップを踏み出そうと膝を曲げるとなんだかとんでもない痛み!! 頭では「なんか変、なんか変。すぐ止まれ」というサインを出しているのだけど、我が家の狭くて急な階段の勢いもありそのままトントンと降りて行こうと足が動き、その動きに対して私の右膝は断固として曲がるまい!!という決意を見せるかのように硬直して、ちょっとの動きにも敏感に反応して痛みを発生させるのだった。 「ひ、ひぇ~」と情けない声を出しつつ、階段の狭いステップになんとか尻もちをつく姿勢で座り、そろそろと膝を伸ばしそのままお尻を付きながら両手を使ってずるずると階下まで下りた。 いやはや、大きな家じゃなくて本当によかった。段差は激しいけれどかなり短い階段なので、無事キッチンへ着地(?)。そのままの姿勢で這うようにしてアルニカ軟膏を取りに行き膝用のサポーターをはめた。そしておそるおそる立ち上がってみると、ひとまず足は動くようだった。 それでも、この時の痛みはかなり私をビビらせた。 すでに日課となったリハビリ・エクササイズも、夕方に恐る恐る試しにやってみると、とてもじゃないけど痛くて何一つ出来ない。 それ以来、physiotherapistが出した診断・アドバイスに対して私の疑惑がむくむくと膨れ出したのは言うまでもない。 結局、昨日は夜になっても右膝周辺の鈍い痛みは治まらず、夜中にトイレに行きたくなり階段を使った時も、明らかに今までには感じなかったいやーな痛みが右足全体を走るのが感じられた。 今朝は念のためにパールの散歩を短めにしておいたのだけど、それでもどこかに「またあの膝の激痛がやってくるのかも」という気持ちがあって、どうにもすっきりしない。気のせいか体全体がだるく、背中の肩甲骨の辺りも痛むのだ。まさに踏んだり蹴ったりではないですか、これって。 明日が2回目の診察日。 最近知ったことなのだけど、NHSにはこの手の“専門医”に回された患者の経過が思わしくないと、患者が再度GPの元に逆戻りして「ちっとも良くならないから何か別の治療を」とお願いし、今度は別の専門医(もしくは検査の為の病院)へ回され、そこでもすっきりと完治せず、そしてまたGPに診断され....というGPと専門医の間を行ったり来たりする"merry-go-round"状態に陥ってしまうケースがかなり多いらしい。 なんだか私の先行きを見るような気がしないでもないのだけど....。 Top▲ |
by mini_robin
| 2008-10-22 22:54
| 飼い主日記
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