♬ What a difference a day makes....♬
空に向かってこの一節を歌ってしまいたくなるような、この劇的な変化。 と言っても天気の話ですが。 まるで夏のような陽気&雲ひとつない青空が広がった美しい秋の週末から、一転。 再びイギリスは“いつも通り”の曇り空の日々である。 私と言えば、夫在宅の1週間から普段の生活パターンに戻り、正直ホっとしてます。 昨日はまずベイキング復活第一弾として、先週のうちに煮ておいた梨(↓)を使ってパウンドケーキを焼いてみた。表面に刻んだクルミを乗っけて、『秋のケーキ』などと名付けてみましたの。自画自賛で申し訳ないのだけど、これは美味。 オリジナルレシピは粉が100gに対して250gの梨で、「梨をどっさり使って下さい!」というコメント付きなのだけど、、実際に試食してみると「もっと果物が入ってもいいくらいだな」と言うのが私の個人的な感想。 昼食も久しぶりに一人でラジオを聴きつつのんびり食べる。 村のチーズ屋に寄って、自分のお昼用にチーズなどを買うこの小さな喜び! お気に入りのフランス・サヴォワ地方のハードタイプのチーズと、コーンウォール(イギリス南西部)産のオーガニック・ブリを買う。オメガ3だか6だかが豊富なサーディンのマリネも買う。日々衰える脳を鍛えるために(?)もね。 ピザ用として作ったパン生地の残りを解凍して、ローズマリーを散らして即席フォッカチアに。 そしてトルコ産イチジクを添えてみる。 日本でも九州などではイチジクがかなり豊富に収穫できるらしいけれど、北海道生まれの私は正直言ってヨーロッパ暮らしをするまで、生のいちじくの味を知らずにいたのだ。 そんな私にドラスティックな転機が訪れた。それは数年前にイタリア・ウンブリア地方に旅行した時のこと。 県境を越えてアルブッツォ州に立ち寄り、最初の通過した小さな町で一軒だけ営業していた食堂に入った時のこと。 ランチの時間をかなり過ぎてお腹がペコペコだった私と夫は、greedyにも各自一皿づつ前菜を取るという大胆なオーダーをした。 そして私が注文したのが、イチジクと生ハムの前菜だったのだ。 いやはや、その量もさることながら、とろりと口の中でとろける甘いイチジクと半ダースほどあるそれをすっかり覆い隠すほどの量の生ハムの摩訶不思議な味のコンビネーション。 普段は肉関連のものをほとんど口にしない私が、突然静かになって黙々とそのてんこ盛りの生ハム&イチジクを平らげていく姿に、夫はテーブル越しに不安そうな視線を向け声をかけた。彼の口から出た言葉は「美味しいかい?」ではなく「Are you alright?(大丈夫か)?」だった...。 長年連れ添った夫が引いてしまうほど、私はその前菜に没頭していたらしいのだ。 と、前置きが長くなりましたが、そういうエピソード付きの私とイチジクとの間柄。 普段、イギリスでは“エキゾチック・フルーツ”などと言うカテゴリーに入れられて、かなり割高な果物。トルコ産のものが豊富に入荷するこの時期だけが思いっきり(それでも、りんごやバナナに比べると、ドキ!!とする値段が付いているけれど)質の良いイチジクを堪能できる唯一のシーズンなのだ。 たしか、大橋歩さんのエッセイで、『事務所の近くにできたサンドイッチ屋さんが美味しくて、お弁当持参をやめました。カマンベールとイチジクのサンドイッチがお気に入り』とかいう文章があったのを思い出して、こんな風にブリと組み合わせてみたというわけです。 のんびり昼食を終えた後は、お茶をいれて静かに読書でも...と行きたいところだけれど、主婦の生活はそう甘くはないのです。 丸1週間、必ず誰かの注意を引くことに成功していたパール。突然私と二人きり、おまけに私はあれこれ手つかずになっていた用事を片付けるのに忙しくて、「ほったらかしにされている!」と感じているらしいのだ。 『散歩連れて行け』光線の執拗な襲撃を交わしていたけれど、とうとう根負けして渋々家を出る私。手早く済ませたい私の気持ちを見抜いてか、近所の公園でしつこ~く芝生の匂いを嗅ぎまわるパールだった。 帰宅したらもう夕食準備の時間。あ~、主婦だってもっと自分の時間が欲しいのよぉ~。 いいえ、私の散歩が第一です。 Top▲ |
by mini_robin
| 2008-10-14 23:22
| 飼い主日記
|
by Animal Skin |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||