Top
上手くいかないこともある
ケーキを焼くためにわざわざ特別なりんごを買い、張り切ってレシピを探し「よし、これを作るぞ~!」とやる気満々でキッチンに立つ。

あの気持ちの高まり。
お菓子作りやパン作りの好きな人なら、きっと分かってもらえるはず。

そして、いざ作ってみたレシピがまったく予想外だった時の無念さ...。
これまた覚えのある方も多いはず。

久しぶりに「なんだよ~、これぇ~!!」というディサポイントメントを味わったばかりの私です。


b0059962_256237.jpg

問題のケーキは皮肉にも『キムズ・デリシャス・アップル・アンド・ピーカン・ケーキ』なんて名つけられている。
オーストラリアの某料理研究家のレシピブックからなのだけど、キムさんという彼女の友人が発案したという“美味しい”ケーキは、正直言って粉とナッツと果物の比率のバランスが悪い、なんだか得体のしれないものだった。






b0059962_2562813.jpg

ケーキでもないし、ビスケットでもない。
敷いて言えばクランブルの出来そこないと言う風のこのケーキ。
焼き立てを試食した時は「ふーん。変わっているけど、こういうのもありなんだな」と感じたけれど、食べ進むうちにどうにも疑惑が渦巻いてくる。

だいたい、見た目が悪いケーキって許せないと思いませんか?
ケーキなんて純粋に楽しみの為の食べ物なんだから、見た目が悪くてどうする?!
種明かしをすると、なぜかこのレシピには写真が省かれている。
やはり制作側も「このケーキのルックスでは、読者は作る気なくすかも」という予感があったのではないだろうか...。

自分が作ったケーキやパンは、何があっても捨てる気にはなれないので、ひとまず小分けして冷凍した。
とてつもなく空腹で何も残ってない時なら、食べる気になるかもしれないし。


b0059962_2565658.jpg



b0059962_2571475.jpg

ちなみに、ダメもとでグリークヨーグルト↑を添えてプディング(注:プリンを意味するのではなくて、イギリスではちょっと温めてカスタードクリームや生クリームをとぷとぷとかけて食べるタイプのケーキ類はこう呼ぶのです)風にして食べてみたら、ちょっとだけマシになった。
生地の食感の悪さが、ヨーグルトのクリーミーさで覆い隠されると言うか。

でも、失敗は失敗。
久々にちょっと落ち込んだ。
わざわざ多めに買い込んだりんごが余ってしまったのだけど、この失敗にめげて他のレシピを試す気力がすっかり失せてしまった。


b0059962_2574028.jpg

仕方なくりんごジャムを煮てみる。
cookpadで比較的人気の高いりんごジャムのレシピ(ここ数年、ジャムは良く作っていたけれど、りんごジャムだけは未経験だったので)を参考にしたのに、またまた「これって、なんか美味しくな~い」という代物ができあがった。
甘みと酸味のバランスは悪くないのだけど、食感がどうにもダメ。
果肉が9割程度煮崩れるくらいに煮込んだつもりなのだけど、テキスチャーがどうにもモサモサしている。
朝食にヨーグルトに混ぜて食べても、その舌触りの悪さがどうにも気になってちっとも美味しく食べられない。


b0059962_258190.jpg


こんなに立て続けに失敗作を作るなんて、何年ぶりだろうか。
更にドスンと落ち込んでしまった」。

ところが、どん底で灯りを見たと言うかなんと言うか。

他人に恥をさらしてしまうのだけど、ちょっとお互いの家族の事で夫とシリアスな口論をしてしまい、数日間険悪ムードが続いている我が家。
で、気分転換に金曜日にオックスフォードへお出かけした。
この町は一年中たいてい混雑しているのだけど、丁度タームホリデー中と言う事でカフェ・お食事処はどこもかしこも大混雑。お昼時でもないのに行列が出来ていたり、いつも立ち寄るコーヒースタンドもべーカリーもすっかり品薄状態。

帰りのバスを捕まえる直前にどうにもお腹が空いてきたので、バス停のすぐ傍の某サンドイッチの店に飛び込んだ。
オックスフォード市内に何軒もある、サンドイッチとコーヒー、そして素っ気ないタイプのお菓子(フラップジャックというキャラメル状のシリアル・バーとかブラウニーなど)を売るタイプの店。市内に2軒支店を持ち、よく学生達がドアの所で行列している店なので「それほど悪い店じゃないのだろうな」と思って入ってみた。

ところが、ここで買ったキャロットケーキのそれはそれは不味かったこと!!
一口食べてみると、そのパサパサ感もさることながら、味も素っ気も何もなし。
ただただ甘いだけのもさっとした塊。そして上にはイギリスのキャロットケーキのお約束であるクリームチーズなんだか安っぽいチーズスプレッドなんだかマーガリンなんだかよく見分けのつかない(なにしろやたら油っぽくて甘ったるだけなので)甘くてギトギトしたフロスティングが5ミリくらいの厚さでかかっている。

一切れ1.5ポンドもするそのあまりに不味いケーキ。
私はとても半分も食べきれず、バス停の脇のゴミ箱に捨てた。
そしてしみじみ思った。
「こんなろくでもない物をケーキと呼んで、お金を取って商売にしている人も居るんだなあ。失敗作を何個も作っても、少なくとも私は誰にも迷惑かけてないわけだしなあ」と。

開けて土曜日。
野菜マーケットへ行って、懲りずに別のタイプのりんごを買ってきた。
有元葉子さんの本に載っていたレシピを参考に、もう一度ジャム作りに挑戦しようという計画なのだ。
一日中暴風雨が予想されているこの日曜日には、例の失敗ジャムをマフィンに焼きこんでリサイクルしようと考えているところ。
[PR]
Top▲ | by mini_robin | 2009-11-01 03:01 | キッチン
<< もう一度、りんごジャム | ページトップ | 肌も冬支度する >>
"springleaves" Skin
by Animal Skin