旅に出たり掃除に追われているうちに、秋は着実に深まりつつある今日この頃。
旅行に出る前からすごーく気になっていた、隣家から伸びているこの果物の木。 「僕ひとりじゃとても食べ切れないから、はしごでも使って採りたいだけ採っていいからね」と、隣人のN氏にも言われていたのだけど、ついつい収穫&料理する時間がないまま9月も終わろうとしている。 このたわわに生ったりんごや梨をこのままダメにしてしまうのは、どうにも心苦しい。 パールがこっそり拾って食べてはお腹を壊していたプラムは、枝についたままほぼドライフルーツと化してしまった。 プラムもりんごも梨も、ジャムになったものは苦手なので、何か別の方法で大量に消費出来るレシピは...と庭に出るたびに考え込んでいる。 パリのボン・マルシェ(左岸にある上品なデパート)の前のカフェで、ランチ代わりに食べたタルト・タタンがあまりに美味しかったので、まだ一度も作ったことのない『タルト・タタン』に挑戦してみるか? なにしろ、りんごはたっぷりあるのだし、あとはバターと砂糖がいるだけ。 何回も作れば、そのうち「これだ!」という物ができるかもしれないし...。 パリに行く前から「普段買えないようなお菓子をしっかり食べてこよう!」と心に決めていたのだけど、結局宿泊先となったアパートメント・ホテル界隈のブランジェリーを毎日順繰りに回って“タルトの味比べリサーチ”をしていた。 何処の物もそれぞれ美味しかったのだけど、今回すっかりはまってしまったのが『クランブル・タルト』。 クランブルがフランスで流行ってるという話を、イギリスで有名なTVシェフのレイモンド・ブラン氏がラジオで話していたのを聞いてはいたけれど、これほど流行っているとはねえ、と感心するくらい何処のお店も必ずと言っていいほど『Le crumble(クランブル・タルトを単にクランブルと呼んでいるみたいだった)』を置いていたっけ。 (フランス版ELLEのサイトの料理ページには、こんなクランブル特集まで載っている) 特に、私が「お~!!」と声を上げてしまうくらい気にいったのが、ちょっとチェーン風の店構えのパン屋さんで買った“梨とラズベリーのクランブルタルト”。 梨とラズベリーという組み合わせの意外性が良い。 クランブルに使っているナッツ系の香ばしさが良い。 アパートメントホテルからの近さもあって、ほぼ毎日この店の前を通り過ぎたのだけど、見たところ伝統的なブランジェリーのスタイルに挑戦するかのような、新しいタイプのパンやお菓子をウリにしているらしいのだ。 今回の滞在中に気が付いたのだけど、パリ(フランス?)は今Bio(オーガニック)ブームらしく、この店にもいくつかbioのパンを置いているようだったし、他にもバゲット生地にナッツやシーズ、ドライフルーツをたっぷりと混ぜ込んだ“健康志向”タイプのパンの種類がとても豊富だったりする。 ケーキ類に関しても、昔ながらのクリームやチョコレートをふんだんに使った物は置いてなくて、代わりにクランブルやマフィンと言ったフルーツを使った焼きっぱなし風のお菓子がメインになっているのだ。 梨のコンポートなら手軽に作れるから、冷凍しておいたブラックベリーと組み合わせてあのクランブルタルトを思い出しながら、なんとか自分流にあのタルトを再現してみたいなあと考えているところ。 パリの街は相変わらず美しかったけれど、モノトーン系の建物に囲まれた街並みをしばらく眺めていたせいか、散歩の途中で見かけるイギリス・カントリーサイドの秋の彩りが目にしみるように感じるこの数日。 日本の紅葉のような息をのむ美しさではないけれど、野生のベリーの鮮やかな赤や黄色はそれはそれでパっと目をひくのだ。 これはイギリスの庭でよく見かけるfirethorn(トキワサンザシ)。 この黄色の実は、ブラックバードが好んで食べていたりする。 彩りに欠ける秋の我が家の庭だけれど、種から育てたコスモスがここへ来てようやく花を咲かせ始め、小さいながらも庭の主役となっている。 風で落ちてきたりんご。 犬は食べません。 香りも嗅ぎません。 じっと見るだけ。 Top▲ |
by mini_robin
| 2009-09-29 23:28
| 旅に出てみた
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by Animal Skin |
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