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ヘルシンキを10倍楽しむ方法?
『なんにもないけどいい感じ』な湖水地方を後にして、ヘルシンキに再び戻る。


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すでにヘルシンキのおおまかなポイントは全て見て周ったので、最後の一泊は中心部からもう少し離れたロケーションのホテルに泊まってみる。

このホテル周辺は、街並みが中心部に比べるとややガランとした殺風景な感じ。
ホテルを取り囲むようにして広がる港には、貨物船のクレーンが空に向かってにょきにょきと突き出ている。
どことなく、『TVドラマの刑事ものとかで、犯人が追いつめられて撃ち合いになる』シーンなんかに使われそうな雰囲気があるのだ。

そんな第一印象ではあったけれど、レセプションで教わったエスプラナーデ通りに向かう一番分かりやすいルート(Bulevardenと言う大通り)を歩いて行くと、「わ、このお店入ってみたい!」、「あ、なんかあの店も良さそう!」というセンスの良さ気なインテリアショップや本屋さんが並んでいる。
こじんまりとしたキッチンショップや、いかにも旧ロシア時代の影響を受けた風の店構えのカフェ兼お菓子屋さんなんかもあった。


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でも、この通りで私が一番お勧めしたいのが、Hietalahti Antiques and Art Hall。


このなんともレトロな雰囲気のホール前の駐車場では、丁度フリーマーケットが開かれていた。
ただ、見たところこのフリマは『ちょっと新しい形のエコな生活スタイル』を目的としているのではなく、“不用品を売っていくばくかの収入を得たい”風の人や、“普通のヘルシンキの店で売ってるものは、とても高くて手が出ないから”風の、どちらかと言うと低所得層と思われる人々が熱心に品定めをしていたりする。
で、「このホールの中にも何かあるのかなあ」と入ってみた。
そこがヘルシンキ市の公式観光ガイドでもお勧めするアンティーク・マーケットだったとは....。

一歩入って思わず足が止まってしまう。


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やや薄暗い照明。
そして、小雨混じりの天気も手伝って、なんともミステリアスな雰囲気が室内に漂っているのだ。ホールの外の賑わいがウソみたいにシンと静まり返っているのも、なんだか無気味というか奇妙にspookyな感じ。
「な、なんか時間が逆戻りしたような感じしない?20年くらい前にタイムスリップしたみたいな....」
思わず声をひそめてしまう私。
普段、この手の発言に対して冷ややかな夫でさえも、「うん。なんだか不思議なムードがある。ここには」と同意する。
そんな重圧感があるのです、ここには。

でも、私と夫はここがいっぺんで気に入ってしまった。
特に夫は、トレンディな造りのお店が体質的に耐えられない代わりに、この手の「ちょっと怪しげ」なお店を見ると、それがどういう類の商品を扱っていても嬉々として入っていく。



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マーケット内には、ほとんど店主らしき人の姿もなければ、イギリスのアンティーク屋なら必ず見かける天井付近の防犯カメラとそれを監視する“警備用モニター”もどこにも見当たらない(巧妙に隠してあるのかもしれないけど)。
これだけリラックスしていると、逆に商品に触れるたびに「あのね。手にとって見たいだけですから。決して万引きしてやろうとか、考えてません。ええ、お金もたっぷり持ってますから」と周囲にアピールしたいような、変な罪悪感を感じてしまうのが不思議。

そんな風に緊張しつつ物色していると、小さな絵皿が目に入った。
「あ、これ欲しい!!」
こういう風に“目が合う”という感じは、アンティークの買い物ならでは。
目が合ってしまうと、それがどれほどの価値のあるものか、どの程度“本物”なのかとかはどうでも良くなる。
なんと言うか、その絵皿が私に買われるのを待っていたという気分になってしまうのだ。


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おそるおそる裏を見ると、アラビア社のマークが。
北欧雑貨がほとんど無視されているイギリス暮らしのせいで、アラビアとかイッタラという名前を知ったのもつい最近の私。
それでも、一応「おお!!」と思い、そろそろと値札をチェック。
驚いたことに、拍子抜けするほどお手頃な値段ではないか。


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もちろん、これがもし“まがい物”で単にアラビアの名をプリントしたものだとしたら、お手頃も何もないのだけど。
でも、例えばサザビーズのオークションに出てくるようなアイテムを買う場合は別として、イギリスでもそうだけれどアンティーク屋巡りの楽しみ、そしてアンティーク品を買う楽しみの一部には、「これって、本当に〇〇世紀のもので、だからこの価値があるっていうのかい?」とでも言うような、“半分の疑い心”も含まれているもの。
その辺のストーリー性みたいな部分を受け入れないと、アンティークなんてただのセコハンなわけで、そう思う人はデパートでペカペカの新品を買った方が精神上良いと思います。



さて、ヘルシンキ最後の夜は、悩むのが面倒になって(ついでに、今にも土砂降りになりそうな空模様もあって)結局ホテルから10分ほどのチャイニーズレストランへ行った。
フィンランドの外食事情について一言付け加えれば、これはもう「高い!!」という以外に言葉がない。

某ラップランド料理レストランのウィンドウ。


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ただ、選択肢の少なかったラパランタでも、ヘルシンキでのレストランでも(かなりのバラエティと数があるらしいのだけど、私達は勉強不足のせいか適当な場所を探すのに一苦労した)、出てくる食事の質に関して言えばこれはもうイギリスなんかと比べるとだんぜん上を行くと思う。
ただ、値段が何よりも高いので(レシートを見る限り付加価値税が22%加算されている)、「多少高くても税金なら仕方ない」と割り切って美味しい物を食べようと開き直れない、『できるだけ安く、たくさん食べたいぃ!!派』には正直言って薦められない街だと思う。
もちろん、マクドナルドとかマーケットで食材を買って済ますとか、安くあげる方法はあるわけだけど。


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言うまでもなく、食事以外にお酒なんかも当然お高い。

この旅の間、私は珍しくスパークリング・ワインばかり飲んでいた。
これは、たまたま機内サービス(有料)でのワインのチョイスが私好みではなかったので、試しに頼んでみたのだ。
で、ヘルシンキの町で気が付いたのだけど、スパークリング・ワインを飲むというのがフィンランドの若者の間では“ちょっとおされ~”な事として広まっているみたい。
エスプラナーデ通り沿いの公園でピクニックをした時私達の周りにいた人々(トレンディ風なカップル、レズビアンカップルとストレートカップルによるグループ)がグラス持参でスパークリング・ワインのボトルを開けていたのを目撃したのだ。

フィンランドではスパークリング・ワインのミニボトルが一般的らしく、バーで注文するとボトルごと出てくる。
この値段がどこも一律で約950円。
普通のワインだと同様の値段でグラスに一杯なので、かなりのお得感があると思う。
この一律値段性は、ラパランタのバーでも同じだった。

ただし、イギリスに帰国した後スーパーに行ったら、まったく同じスパークリング・ワインの普通サイズのボトルが£5(約750円)で売られていたの見つけて、膝から力が抜けてしまいました。
夫も同様に、ヘルシンキの某レストランで注文した22ユーロ(約3000円)のチリ産赤ワインが、これまた£5程度に割引されているの見て苦笑いしていた。

ワイン好きな皆さん、フィンランドには行かずイギリスに行こう!!

ってのは冗談ですが、明らかにお酒好きにはつらい旅になることは保障します。


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フランス人観光客をほとんど見かけなかったのは、このワインの値段のせいではないかしらん?と思わず勘ぐってしまった私だった。

次回は、フィンランド旅日記最終回として、「こんなもの買ったよ」話です。


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Top▲ | by mini_robin | 2009-08-22 22:31 | 旅に出てみた
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